- 2023年04月25日
- 花の名をひとつ
4月24日は、植物学の父・牧野富太郎の誕生日にちなんで「植物学の日」です。
牧野富太郎は、多数の新種を発見し命名も行った近代植物分類学の権威であり、
94歳で亡くなる直前まで、50万点もの標本や観察記録、
個人的に所蔵していた分だけでも40万枚に及び、
命名植物は1,500種類を数える功績を残されています。
現在放送中のNHK朝ドラ「らんまん」のモデルにもなっている人物です。
私は「植物」と聞くと、ある一説が思い浮かびます。
――別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます。
「伊豆の踊子」や「雪国」で有名な川端康成の
「掌の小説」という小説集の「化粧の天使達」という作品に出てくる一節で、
「花」という、ほんの5行の短い短編に出てくるその一文は、
一昨年公開された「花束みたいな恋をした」にも似たようなセリフがあったり
他にも様々な物語に登場するので、川端康成の小説が元だとは知らなくとも
この言葉自体は知っている方も多いのではないでしょうか。
たった5行の小説なのでそれ以上は触れられていませんが
教えた花を媒体にずっと忘れられなくする方法だとか。
皆さんにも、そんな風に自分の記憶と結び付いているものはありますか?
人は様々なモノが記憶と結び付いています。
記憶との結び付きが1番強いのは香りとされていますが、
それ以外にも、場所や風景、食べ物、音楽や声、方言などもそれに近いものがありますかね。
花を見て思い出す人がいるならば、きっとこの川端康成の一説のせいかもしれません。
ちなみに、去る4月16日が川端康成の忌日で「康成忌」と言われます。
――あなたの、好きは花は何ですか?
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